2023.08.09 Wednesday/20:41 |
被曝体験の継承 |
私たちは被爆者や彼らの言葉を通じて原爆に対峙し、
その意味と価値を問い続けなくてはならない。
「被爆体験の継承」とは個々の被爆者が体験した内容を
記憶する事でも誰かから言われたことに従って
判を押したように核兵器反対をそらんじることでもない。
原爆被爆者の立場を知り、それに対する自分の立場を
問い続け、行動することが継承なのである。
そして、その営みは、たとえ目の前に被爆者が
いなくなったとしても終わるわけではない。
私たちは被爆者が自分たちに残した言葉に繰り返し向き合い、
その意味を問い続けることになるからだ。
「ヒロシマ・パラドクス」根本雅也 著より抜粋