2018.08.11 Saturday/09:13 |
原子力ムラのかく乱殺法「公害の起承転結」 |
「公害発生」「原因究明」「反論提出」「中和」
ここで「結」の部分の「中和」は決して被害者救済のことではないです。
公害は総じて、加害者側の責任を曖昧にするプロセスをたどりやすい。
このプロセスの中で被害者や更なる受忍、理不尽極まりない差別を
強いられる事になります。
公害というものが発見され、あるいは被害がでる。
それに対して原因究明、因果関係の研究(第一段階)というものが
始まりまして原因がわかる。これが第二段階とします。
そうしますと原因がわかっただけで決して公害は解決しない。
第三段階で必ず反論が出てまいります。
この反論は公害を出してる側から出る事もある。
あるいは第三者と称する学識学者から出される場合もある。
いずれにせよ、反論は必ず出てまいります。
そうして第4段階は中和の段階であって、
どれが正しいのかさっぱりわからなくなってしまう。
「公害の政治学」宇井純 著より
真実は一つしかないから多数の反論が並べられると
どれが真実なのか事情を知らない人はわけがわからなく
なってしまう。
例えば、福島県における小児甲状腺ガン多発の評価
「福島県の子供全員を調べたところで潜在的甲状腺ガン患者が
見つかったに過ぎない」
「チェルノブイリでは甲状腺ガン患者の増加は
事故5年目以降であり、それ以前に癌患者が増える事はありえない」
「そもそもチェルノブイリよりも福島の方が汚染レベルは低く
甲状腺ガンの増加はありえない」
といった多くの反論によって「中和」されている。
加害者の責任はこのような「中和」現象を通して
必然的に曖昧にされていく。
また、肝心の「原因除去」はどんどん先送りされるので、
当然ながら被害者側はますますしわ寄せされることになるし、
新たな被害者を生む事にもなる。
ここでいう「原因」というのは原子力発電所と
それ突き動かすシステムのことです。
2018年8月17日 18:30〜19:30
浜松駅北口JR敷地外広場
「さよなら原発の夕べ 浜松」